筆者自身も、カナダの大学に留学する為同地に渡航した際に、トイレを意味するwashroomという単語を耳にして驚いた事を今でも鮮明に覚えています。そう、このwashroomという単語はカナダ英語特有のものなのです。「え?washroom?洗い場?restroomやtoiletじゃないの?」みたいな。私が世界の英語に興味を持ったのも、こういった単語の違いだったように思います。
と、いうわけで、世界の英語を扱っている当ブログらしく、トイレを意味する単語達を国別に分けてみました。トイレを表す世界の英語ワードリストです。
言語の境界線は常に曖昧。「私の住んでいる地域・国じゃそんな風に言わねーぞ。」などのご意見は無しで願いますね。
トイレを意味する各国の英単語一覧
まずは地域性の強い単語達から見ていきましょう。
アメリカ
- restroom:まずは定番。"rest"とは休憩を意味します。休憩するお部屋、ということですね。婉曲的な表現。直接言及する事を避けて、日本語でもお手洗いといったりしますものね。
- crapper:人の苗字から。 配管工のThomas Crapperさんに由来します。でもこの人はイギリス人なんですよね。何故この方の名前がアメリカ英語の単語になったのか、詳しくはリンク先で解説しています。
- john:今度はファーストネームより。人の名前シリーズ。昔々はトイレはcousin John'sやcousin John's house(いとこのジョンのお家)などと遠回しに呼ばれていました。それの名残か、これが変化してJohn(john)となり今でも使われている、との説が濃厚なようですね。
カナダ
- washroom:カナダ英語の代表格の一つと言える単語です。用を足した後に手を洗う(wash)部屋(room)であるからwashroom。直接的ではなくやや婉曲的な表現ですよね。日本語で言うところのお手洗いや洗面所と同じでしょう。奥ゆかしいです。
イギリス
- toilet:restroomと同じく定番。
- lavatory:後述しますが、結構古風でフォーマル度がかなり高い言い方とされています。
- loo:トイレットペーパー(toilet paper)はloo rollとなります。go to the looで「トイレに行く」となります。
オーストラリアやニュージーランド
- dunny:屋内のものの他、主に屋外に設置された簡素なものを指すことが多いです。また、ニュージーランドにおいてはイベント会場や工事現場などに置かれる移動式のトイレを指す場合もあります。因みに、dunny rollやdunny paperでトイレットペーパーを意味します。
私が知りえる限りでもこれだけありました。まだ知らない物もあるかと思います。
toilet, bathroomやrestroomをどのように使い分けるの?
washroom、toilet、restroomは主に駅や学校、ビルなど公共の場にあるお手洗いを指します。これらは上記のリストで説明したように非常に地域色が濃くなります。
一方、bathroomは自宅やホテルの部屋にあるような、トイレとお風呂が同じスペースにある物を指します。これは、イギリスやアメリカ、カナダ、オーストラリアでも共通、同じです。地域差はあまりなくなります。
lavatoryってのは結構古風な言い方、とされていますが、これが未だに現役バリバリで使われている場所があります。答えは空の上。飛行機の機内のトイレだけは、lavatoryと呼ばれていますね。キャビンアテンダントさんも「ラバトリー」って言いますもんね。
航空オタクでもある筆者としては、むしろlavatoryと耳にするとこれしか頭に浮かんできません。lavatory=飛行機のトイレ、くらいの認識。あ、特急電車のトイレなんかもlavatoryって呼ばれますね。乗り物系のトイレはlavatory、という認識で良いと思います。
ANA A320neoのlavatory内の禁煙の注意書き |
最後に・まとめ
言語の境界線は常にあいまい。上記の分け方通りに必ずしも使われるわけではないので、予めご了承下さい。イギリスでだってrestroomが使われることだってあるのかもしれませんよ。