ホーカーセンター等でローカルが使用しているのを耳にする事も。
シンガポール英語(シングリッシュ)の代表格として非常に有名なlah(ラー)。シンガポールに渡航したらこの単語を耳にしないといったことはまずないでしょう。様々な場面で用いられる単語ですが、その意味は多岐に渡ります。ローカルの友人や仕事相手に聞いた事や個人的な経験(筆者は大学の卒論でシングリッシュを扱いました)をベースに下記にまとめてみましたので、会話の際の参考にしてみてください。
まず、このlahですが、適訳は何でしょう?無いかもしれませんね。ハッキリ訳さなくて良い単語といってもいいかもしれません。下記にご紹介するニュアンスを含んで文章や発話を理解して頂ければ良いと思います。また、どの場合でもlahは文の末尾に付けられるという共通点があります。
・意見の相違を示す。否定をする。
A:It's raining outside. 外では雨が降っている。
B:No, it's not raining lah. いや、雨は降ってないだろ。
話者BはAが「外では雨が降っている」と述べている事を否定しています。意見が異なる事を示す場合に使われます。
・明らかである事実を述べる。
例 She's beautiful lah. 彼女は美しい。
例文の場合、この彼女は聞き手も含め誰が見ても明らな美貌を持ち合わせており、その事実を話者が述べています。
・文の中の特定の単語を強調させる。
例1 I'm referring to Alex lah. アレックスに関して言及をしているんだよ。
例2 That's the book I want lah. その本が欲しいんだ。
例1では話者は「(他でもない)アレックスに関して言及しているんだよ」と、Alexという人の名前を強調しています。例文2では、「私はその本が欲しいんだ。」という風にbookを強調しています。
・親密さを示す。
例1 I love you lah. 愛してるよ。
例2 I have loads of beer at home, come over lah. 家にビール沢山あるからさ、遊びに来なよ。
例3 OK lah. OKだよ。
友達、恋人、家族などの親しい間柄で相手に対して親密な感情を示したい時に使われます。例1は恋人や結婚相手に対して話者が話しています。例2の場合は友達でしょうか。例3も友人でしょうか。ホーカーセンターのおばちゃんとの会話でこの文が出てきたりしますが、割と親しみやすさを出して話してくれたということでしょう。
…といったところでしょうか。このlahという単語が含意するところは大体上記のどれかに当てはめる事が出来ると思います。可能な限り分類して説明をしましたが、筆者もまだまだ勉強不足です。「他にこんな使い方もあるよ。」とご存じな方は是非メッセージを下さい。当記事の改定の参考にさせて頂ければと思います。
lorも併せてご覧ください。